念願の日立の風呂文化復活「カンブリアの湯」を新設

 かつて地元の漁師たちが海藻を風呂に入れて体を温めた「かじめ湯」を復活させた日立市水木町のはぎ屋旅館4代目の萩庭晴秀さん(66)がこのほど、市内で08年に発見された5億1000万年前の古代カンブリア紀の地層にちなんだ「カンブリアの湯」を考案し、同旅館の目玉として提供している。

 鮎川河口の浜で火で熱した石を投げ入れて海水だまりを沸かした「焼石(やきいし)の湯」を再現しようと取り組んでいた萩庭さんは、市内で発見された古代カンブリア層の石を見てハッとした。「焼石の湯で使う石は青い石を選ばないと駄目」という話を思い出したのだ。同地層の石はまさに深い青緑色、更に鮎川浜に流れ込む川の上流に同地層が位置することが判明し、萩庭さんは確信を得た。

 「カンブリアの湯」は、熱したカンブリア層の石で海水を気化させた水蒸気を利用した蒸し風呂となる。蒸発する際に発生するマイナスイオンと、床に敷き詰めた玉砂利による遠赤外線効果が相まって体の芯まで温まると好評だ。

 萩庭さんは「日立は独自の風呂文化に加え、海と山の幸にも恵まれています。まだまだ知られていない魅力がたくさんあります。どんどん発信していきたい」と胸を張る。同旅館では「かじめ湯」、海水を沸かした「潮湯」、「カンブリアの湯」が楽しめる。Tel.0294(52)2522

写真=カンブリア層の石を手にする萩庭さん